Friday, September 23, 2011

一夜の木枯  雨戸  驚いた  円く/100円 

七歳の男の子が我武者に木を登るのに、

 落葉に円くかこまれた庭土も 熟し切っていた 

盛り上る実の力で張り裂けるように割れていた。

 気負い立った早口だった。 糸の抜けた針をきみ子は針山に刺した。

 素直に受け取った。 それが腹の底にしみるような悲しいよろこびを、きみ子は感じた。

 泣きそうな幸福であった。 秘密のよろこびに触れた自分が、母に恥ずかしかった。

二人は顔を見合せて微笑した。

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