Monday, September 19, 2011

1。それも植物の花ならばいい。斎場の厠の窓に、私はまた人間もみなければならないのである。若い女が多い。なぜなら、男は入ることが少なく、老婆(ろうば)は斎場の厠のなかでまで長いこと突立って鏡をみるほどに、もう女ではないだろう。







2。私はそういう奇怪な化粧を見たいとは思わない。しかし二つの窓は年中向かい合っているのだから、このいまわしい偶然の一致も決して少なくはない。私はあわてて眼をそらす。こうして私が、街道や客間の女達の化粧からも、葬式場の厠のなかの女を思い浮かべるようになれば、それは確かなしあわせにちかいない。

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